商売している人は必見!神社にマグロ?十日戎と三大えびすに見る日本の商売繁盛文化

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十日戎(とおかえびす)とは?

十日戎は、毎年1月9日〜11日に行われる、日本の新年行事です。
商売繁盛や仕事運を願い、えびす様(関西では親しみを込めて「えべっさん」)を祀る神社に参拝します。

特に大阪・京都・兵庫を中心とした関西地方では、「一年の商いは十日戎から始まる」と言われるほど、商売人や自営業者にとって欠かせない行事です。

えべっさん(えびす様)は、何の神様?

えびす様は、日本の七福神のひとりで、

  • 商売繁盛
  • 仕事運・事業の成功
  • 人とのご縁

を司る神様として信仰されています。

もともとは漁業の神様でしたが、「魚が獲れる=生活が成り立つ」という考えから、次第に商い全般を見守る神様として広く信仰されるようになりました。

右手に釣り竿、左手に鯛を持った姿は、

  • 努力して成果を得ること
  • 正直に働くこと

を象徴しています。

えびす様はただ幸運を与える神様ではなく、まじめに働く人をそっと後押しする神様なのです。

十日戎はいつ行われる?

  • 1月9日:宵戎(よいえびす)
  • 1月10日:本戎(ほんえびす)
  • 1月11日:残り福(のこりふく)

「最後の日には福が残っている」と考えられ、あえて残り福に参拝する人も多くいます。

神社に巨大マグロ!?十日戎ならではの光景

十日戎を訪れると、多くの人が驚くのがこの光景です。

神社の境内に置かれた、大きな鮪(まぐろ)。

「なぜ神社に魚?」
「しかも、こんなに大きなマグロ?」

初めて見る人は必ず足を止めますが、この鮪は、十日戎を象徴する重要な存在です。

なぜ鮪にお賽銭を貼り付けるの?

十日戎では、参拝者がお賽銭の硬貨を鮪に貼り付けて願掛けをします。

一番の理由は、言葉遊び(ゲン担ぎ)です。 マグロの体に硬貨をピタッと貼り付けることで、「自分にもお金が(離れずに)身につく」という意味が込められています。

商売をする人たちにとって、「お金が手元に残る」「商売の縁がつく」ことはとても縁起が良いこととされているため、みんなこぞって硬貨を貼り付けるようになりました。

お賽銭箱に入れて祈るだけでなく、目に見える形で願いを表すのが、十日戎らしい祈り方です。

鮪に込められた「商売・食・命」への思い

鮪は、

  • 高級魚であること
  • 大きく立派な姿
  • 豊かさの象徴

として、商売繁盛を象徴する存在とされています。

同時に、命をいただく魚を神前に供えることで、

  • 食べ物があること
  • 仕事があること
  • 生きていけること

への感謝の気持ちも表しています。

十日戎は、利益だけを願う行事ではなく、感謝と謙虚さを忘れないための行事でもあるのです。

関西で信仰される「三大えびす」

十日戎は関西各地で行われますが、中でも特に知られているのが、三大えびすと呼ばれる神社です。

西宮神社(兵庫県)

全国に約3,000社あるえびす神社の総本社
「福男選び」でも有名で、日本最大規模の十日戎が行われます。

巨大な鮪と、圧倒的な人の熱気から、十日戎のエネルギーを最も強く感じられる場所です。

公式HP

今宮戎神社(大阪)

商人の街・大阪を象徴するえびす様。

「商売繁盛で笹持ってこい!」
という威勢のいい掛け声が響き、人と人との縁を大切にする大阪らしい十日戎が体感できます。

公式HP

京都ゑびす神社(京都)

祇園に近く、京都らしい落ち着いた雰囲気のえびす神社。

規模は大きくありませんが、商売人だけでなく、芸事やサービス業、ものづくりに携わる人々からも厚く信仰されています。

公式HP

十日戎に欠かせない「福笹(ふくざさ)」

十日戎を語る上で、福笹は欠かせない存在です。

福笹とは、えびす様の御神徳が宿るとされる笹の枝で、商売繁盛のお守りとして授けられます。

なぜ「笹」なの?

笹は、

  • まっすぐに伸びる
  • 冬でも枯れにくい
  • 神事に使われる神聖な植物

であることから、成長・繁栄・生命力の象徴とされています。

福笹の役割と意味

参拝者は、まず何も付いていない福笹を授かり、そこに縁起物を付けていきます。

  • 小判(お金・利益)
  • 米俵(食・安定)
  • 鯛(めでたい・成功)
  • 熊手(福をかき集める)

福笹は、願いを一度きりで終わらせず、育てていく象徴です。

福笹はどうやって授かる?

  1. 神社を参拝する
  2. 福笹を授かる
  3. 福娘や巫女さんに縁起物を付けてもらう

一年間、店先や事務所に飾り、翌年の十日戎で新しいものに替えるのが習わしです。

十日戎は「一年の商いを始める合図」

十日戎は、ただ「うまくいきますように」と願う行事ではありません。

多くの参拝者は、

  • 今年もこの仕事を続ける
  • この商いで人に喜んでもらう
  • 正直に働く

ということを、
えびす様の前であらためて心に刻みます。

鮪に硬貨を貼り、福笹を授かる一連の行為は、「この仕事で一年を生きていく」という覚悟をもって、新しい年を始めるための節目の儀式なのです

日本文化をもっと深く知るために

十日戎には、日本人の働き方・商いの考え方・信仰心がとても自然な形で表れています。

こうした背景を知ることで、神社や行事の見え方はぐっと変わってきます。

もし、「観光」だけでなく、日本文化をもう一歩深く体験してみたいと感じたら、文化体験を通してその価値観に触れてみるのもおすすめです。

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